腎臓の役割

腎臓の役割には大きく分けて下記の3つがあります。
・不要なものを体の外に出す
・必要なものを体にとどめておく
・体に必要なホルモンなどを作る

腎臓には糸球体と尿細管があって、緻密な構造によってその役割を果たしています。糖尿病や高血圧などによって腎臓の働きが悪くなると、この3つの働きが低下して全身に様々な症状や合併症を引き起こします。

腎臓が悪化すると起こる症状

  • 浮腫(むくみ):腎臓から水分を十分に排泄できなくなり、体内に余分な水分がたまっている状態です。
  • 尿の異常:尿の回数が増加したり、尿量の増減が起こります。
  • 骨がもろくなる:活性化ビタミンDの調整ができなくなり、血液中のカルシウムが低下し、骨を溶かしてカルシウムを補おうとするため、骨がもろくなります。
  • 貧血:赤血球を造るホルモンであるエリスロポエチンが低下して貧血を生じます(腎性貧血)

腎臓病の治療

慢性腎臓病(CKD)の治療目的は、進行を抑え、末期腎不全や脳・心血管疾患の発症を防ぐことです。腎臓は一度悪くなると、回復が見込めないケースがほとんどです。著しく機能が低下した場合には、生きるために人工透析などの腎代替療法が必要となり、日常生活にも影響がでます。そのためにも、腎臓病の「早期発見・早期治療」が非常に重要です。慢性腎臓病は、食事療法・運動療法など「生活習慣の改善」と、進行や合併症予防・原因となる腎臓の病気の治療などに対する「薬物治療」を併用して治療を行います。健康診断などで腎機能の低下や検尿で引っ掛かった方、ご自身の尿が気になり始めた方、ご家族に腎臓病の方がいてご心配な方など、お気軽に当院までご相談ください。